2009.9.16 オランダ旅行(アンネフランクの隠れ家)
今日は午後、アンネフランクの隠れ家へと行って来た。
ナチスドイツに連行されるまで2年の間、「アンネの日記」が書かれた、本当の隠れ家である。
アンネフランクは第二次世界大戦前、ドイツのユダヤ人の家庭に生まれ、戦争中、ナチスドイツの迫害を逃れ一家全員でここアムステルダムへと移住してきた。
父親はジャム製造会社の社長で、表向きは社員が社長になり、ヒース夫妻をはじめとする協力者が一家の生活を支えた。
その当時、ユダヤ人をかくまうことは相当な勇気のいることだったと思う。 当時の世相に流されず、自らの意思で善悪の判断を行った人は心からの尊敬に値する。
日記は小さい頃読んだことがあったが、ほとんど記憶に残っていなかった。
改めて日記の断片を読むと、この絶望的な状況で13歳の少女が書いたと思えないほど、生き生きと、そして社会や大人を客観的に見ていた。
一度も弱音を吐いたりはしてはしてなかった。 しかしながら、彼女の運命はとても残酷なものだった。
父親を除いて、一家全員が収容所にて処刑され、または病死した。
父親がこの家を訪れ、家族全てを失ったと知った時の喪失感は、悲痛なものがある。
アンネフランクの身長を壁に彫った傷跡がとても生々しかった。 たった二年間でかなりの成長を遂げていた。
発展途上国ならまだしも、高度に文明の発達したドイツが、こんな暴挙を行った事実。 人類にとって大きな課題のように思えた。
戦争の恐ろしさ、今日の平和のありがたさをかみ締めながら帰ってきた。