2009.8.30 サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路の旅 4日目

いよいよ今日はスペインに入る。 目の前はピレネー山脈、ひたすら上り坂だった。 山を登るにつれ、気温がどんどん低くなっていく。 朝日が緑に反射して輝き、とても美しかった。

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頂上付近に教会が見えた。 街の教会とはまったく異なる建物である。 巡礼者にとって重要な教会と思われる。

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しばらく走ると急にフランス語と、他の言語の併記が増えてきた。 地図で確認すると、既にスペインに入っていた。 国境を越えるときは入国審査があると思っていたのに、全くなく、国境を越えたことすら気づかなかった。

イギリスへ渡った時と大違いである。

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この険しい山脈を徒歩や自転車で越えようとしている人を幾度と見かけた。

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山脈を越え、しばらく走るとスペインの街が見えてきた。

どこまでも続く、乾いた土地、赤土の大地。 フランスの国土とは全く雰囲気が違う。

まるでメキシコにでも来たかのようである。 10年前、テキサスを自転車で縦断した時に見たどこまでも続く荒野を思い出した。

時々村に差し掛かったが、どうも古びている感じがする。 フランスの街並みとはやはりどこか印象が違う。

乾いた赤土の国。 それがスペインの初印象となった。

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12時になり、通りかかった街で昼食を取ろうとしたが、どこも閉まっている。 スペインは1時から昼食なそうである。

スペインは本当に生活のリズムが他の国と違う。 食事は一日5回、朝食、午前中の間食、昼食、午後の間食、そして夕食。

そして2時から4時までシエスタといい、お昼寝の時間がある。 冗談だろうと思っていたら、その時間は本当にどこもお店を閉めていた。

本当に不思議な国である。

途中、小さなレストランに見かけて入った。 案の上、英語もフランス語も全く通じない。 身振り手振りで伝えるしかなかった。

パエリアを頼んだ。 ちょっと塩気が多く、お米も水気が多くて、イメージしていたものとは違っていた。

後で聞いたのだが、パエリアは同じスペインでも地中海の方の名物料理で、こちらではあまり食べられていないとのことだった。

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さらに車で西へ向かい、今夜泊まる宿の話をしていたら、道の途中に HOTEL の看板を見かけた。

レオンの近くの地図にも乗っていない村ともいえない場所である。

試しに、車を止めてお部屋を見させてもらうと、意外と近代的で清潔で、しかも値段は2人で40ユーロと、とても安く、何気によったホテルだったが、ここに決めることにした。

従業員の人もとてもいい感じの人たちだった。 夕食はレストランなど近くにあるわけもなく、ここのホテル内にあるレストランでとった。

メニューの値段は10ユーロ、これで、前菜、メイン、デザート、しかもドリンク代込みである。

いろいろ迷った挙句、前菜にパスタ、メインに牛肉のステーキとポテト、デザートにメロンを頼んだ。 味はともかくボリュームがすごかった。。

スペイン、初日、同じヨーロッパで、これほどカルチャーショックを受けるとは思わなかった。

これから先、どんなことが起きるかとても楽しみである。

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